「青春の光と影」ジョニ・ミッチェル:Joni Mitchell – Both Sides Now


Joni Mitchell – Both Sides Now and The Circle Game


Joni Mitchell – Both Sides Now (Live, 1970)


Judy Collins – “Both Sides Now” Boston Pops 1976


ジュディ・コリンズのシングル・バージョン Judy Collins – Both Sides Now (1967)

Bows and flows of angel hair
And ice cream castles in the air
And feather canyons everywhere
I’ve looked at clouds that way

But now they only block the sun
They rain and snow on everyone
So many things I would have done
But clouds got in my way

I’ve looked at clouds from both sides now
From up and down and still somehow
It’s cloud illusions I recall
I really don’t know clouds at all

Moons and Junes and Ferris wheels
The dizzy dancing way you feel
As every fairy tale comes real
I’ve looked at love that way

But now it’s just another show
You leave ‘em laughing when you go
And if you care don’t let them know
Don’t give yourself away

I’ve looked at love from both sides now
From give and take and still somehow
It’s love’s illusions I recall
I really don’t know love at all

Tears and fears and feeling proud
To say “I love you” right out loud
Dreams and schemes and circus crowds
I’ve looked at life that way

Oh but now old friends are acting strange
They shake their heads they say I’ve changed
Well something’s lost but something’s gained
In living every day

I’ve looked at life from both sides now
From WIN(give) and LOSE(take) and still somehow
It’s life’s illusions I recall
I really don’t know life at all

I’ve looked at life from both sides now
From up and down and still somehow
It’s life’s illusions I recall
I really don’t know life at all

青春の光と影(意訳)

弧になっては流れる天使の髪
それに浮かんだアイスクリームのお城
それにいろんな所に羽の渓谷
そんな風に雲を見ていたの

でも今は太陽を遮っているだけ
みんなに雨や雪を降らせたり
私はいろんなことをするはずだったのに
でもいろんな雲が私を退けたの

見方を変えて今にして雲を見てみたの
見上げたり覗いたりして、でもなんだか
その雲は思い出にある幻なの
本当は雲のことなんか全然知らないもの

巡る去るお月様と六月、それに観覧車
めまぐるしく踊っているみたい
全てのお伽話が本当になるみたいに
そんな風に愛を見ていたの

でも今はちょっと違って振舞うわ
別れて出てゆく時は笑って
気になっても、気付かせてはだめ
自分自身まであげてはいけないの

見方を変えて今にして愛を見てみたの
あげたりもらったり、でもなんだか
その愛は思い出にある幻なの
本当は愛のことなんか全然知らないもの

涙や不安、そして誇りを感じて
言うのよ「愛しています。」って大きな声で
夢や計画、それにサーカスの群集
そんな風に人生を見ていたの

ああでも昔の友達たちは変に振舞うの
首を振って私が変ったって
そうね無くしたものもあるけど得たものもあるわ
日々暮らして行く中で

見方を変えて今にして人生を見れば
勝ったり負けたり(あげたりもらったり)、でもなんだか
その人生は思い出にある幻なの
本当は人生のことなんか全然知らないもの

見方を変えて今にして人生を見れば
見上げたり覗いたりして、でもなんだか
その人生は思い出にある幻なの
本当は人生のことなんか全然知らないもの

「青春の光と影」(Both Sides Now)はシンガー・ソング・ライターのジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell:1943-)のセカンド・アルバム「青春の光と影」(Clouds:1969)に収録された曲です。ジョニ・ミッチェルの初期の名盤はこのアルバムと「Blue」、「Ladies of the Canyon」で、これらをよく聞いた思い出があります。ジョニ・ミッチェルの音楽といえば1970年の恋と学園紛争を描いたアメリカ映画「いちご白書」(The Strawberry Statement)の音楽を思い浮かべるファンの方もいると思いますが(一番上の動画は「サークル・ゲーム:The Circle Game」が含まれているので、画質は良くありませんが掲載しました。)、六月の歌としてこの曲を取り上げてみました。

この曲は1968年にジュディ・コリンズがカバーし、映画「青春の光と影」(Changes)で使われたこともあって、当時青春時代を過していた方は彼女のカバーのほうが思い出されると思います。その後も多くの歌手がカバーしていますが、カラオケで歌われることも多いようです。

この曲の歌詞の中に「巡る月と六月」(Moons and Junes)が出てきます。6月は英米諸国で大学などの卒業シーズンにあたり、社会人になる人生の節目のときです。巡る季節を重ねて若き日を思い返してみれば、違った見方ができるというのがこの歌詞のテーマです。「Both Sides Now」は「今、二つの立場から」という意味で、青春のただ中と過ぎ去った日々を振り返った今の双方の視点です。若いときにはいろいろなこと知っているかのように自分の意見を主張したりします。それが人生の経験を通して違った見方ができるようになります。狭い考え方からより広い考え方ができるようになることで、人としての「幅」が広がるのだと思います。「I really don’t know life at all」(本当は人生のことなんか全然知らないもの)という歌詞は、孔子の「論語」にある「…これを知ることを知ると為し、知らざるを知らずと為せ。是れ知るなり。」にも通じる人間的な成長です。そこまでこじ付けなくてもこの歌詞の意味深さは伝わると思います。

ジョニ・ミッチェルがこの曲を書いたのが26、7歳であったことを思うと、老成というよりも、彼女の人間を見る感性に驚きます。またメロディと歌詞の調和が素晴らしく、歌詞に散りばめられたイメージがとても豊かな詩情を与えてくれる名曲だと思います。


ヘイリー・ウェステンラのカバー Hayley Westenra – Both Sides Now


バフィー・セントメリーの「サークル・ゲーム」 Buffy Sainte-Marie – Circle Game – Strawberry Statement

ジョニ・ミッチェル:Wikipedia

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