シング・シング・シング［歌詞和訳・修正版］ – ベニー・グッドマン：Benny Goodman – Swing, Swing, Swing (Sing, Sing, Sing)

SING, SING, SING - BBC BIG BAND

Sing, Sing, Sing – Benny Goodman, Gene Krupa, Harry James, Lionel Hampton

【スウィング・スウィング・スウィング（シング・シング・シング）歌詞】

sing, sing, sing, everybody start to sing like dee dee dee, bah bah bah dah
Now you’re singin with a swing
sing sing sing everybody start to sing like dee dee dee, bah bah bah dah
Now you’re singin like evrything.

When teh music goes around,
everybody’s gonna go to town.
But here is one thing you should know
Sing it high and sing it low.
Oh, sing sing sing sing everybody start to sing like dee dee dee, bah bah bah dah
Now you’re singin with a real good swing!

【スウィング・スウィング・スウィング（シング・シング・シング）歌詞和訳】

歌って、歌って、歌って、みんなも歌いはじめてこんなふうに dee dee dee, bah bah bah dah
さあ、あなたもスウィングしながら歌って
歌って、歌って、歌って、みんなも歌いはじめてこんなふうに dee dee dee, bah bah bah dah
さあ、あなたも歌って、そんな感じでＯＫよ

音楽が辺りに聞こえてきたら
みんな町に出かける
でも、あなたが知っておくべきことはひとつだけ
高く歌ったり低く歌ったり
ああ、歌って、歌って、歌って、みんなも歌いはじめてこんなふうに dee dee dee, bah bah bah dah
もうあなたは歌ってるじゃない、本当にいい感じのスウィングで！

今日はスウィング・ジャズの楽しさを。

「ところでスウィングって何？」という方には、Wikipediaでは「音楽において、スウィングまたはシャッフルとはリズムの有り様の一種である。ふたつの連続した音符のうち、初めの音符の長さを長めにとり、ふたつめの音符を短くする。ジャズにおいて用いられるリズムであり、ブルースなどジャズの影響を受けた音楽においても用いうる。バウンスともいう。」と書かれています。でも簡単に言えば「ノリ」の良さです。貴方が音楽を聴いて、そのリズムとメロディに乗って心と体がウキウキすれば、それが広義の意味での「スウィング」です。

「スウィング・ジャズ」には「王様」と呼ばれたミュージシャンが二人います。ひとりは「スウィングの王様」（King of Swing）と称されたベニー・グッドマン（Benny Goodman：1909-1986）。もうひとりが「スウィンガーの王様」（King of Swingers）と称されたルイ・プリマ（Louis Prima：1910-1978）で、有名なスタンダード・ナンバー「シング・シング・シング」（Sing, Sing, Sing）の作者です。

ルイ・プリマが「スウィング・ジャズ」を世に知らしめた人なら、ベニー・グッドマンはそれを完成した人です。ベニー・グッドマンは「スウィング・ジャズ」の即興的な高揚感と音楽としての計算された完成度を同時に追求しました。そして出来たのが、とてもゴージャスでスマートなベニー・グッドマンの音楽です。彼の音楽がアメリカの大恐慌時代から立ち直る時期や、終戦後の戦勝気分の、人々の高揚感ともシンクロナイズしていたのかもしれません。ただ、そうした時代背景による流行だけではなく、ベニー・グッドマンの音楽には独創性と音楽というものの楽しさが溢れているのは確かです。「スウィング・ジャズ」のファンは単なるノスタルジアではなく、本質的な音楽の楽しさを愛しています。
ベニー・グッドマンのもうひとつの魅力は、彼のオーケストラのメンバーです。ジーン・クルーパ、ハリー・ジェイムス、ライオネル・ハンプトン、ペギー・リー等、当時の才能あるミュージシャンが人種を問わず参加しています。才能あるミュージシャンが彼の元に集まったのは、彼の公正な人柄にあったと思います。音楽の世界に国境や人種、言葉の壁は無いのです。少なくとも「スウィング・ジャズ」の世界では。

ルイ・プリマの「シング・シング・シング」は下に掲載してあります。計算された即興性とユーモラスな編曲で楽しい「ノリ」があります。その下はルイ・プリマと結婚した（1961年に離婚）ジャズ・ヴォーカリスト、キーリー・スミス（Keely Smith）の「シング・シング・シング」です。キーリー・スミスはもっと高い評価を受けても良い歌手だと思いますが、オリジナル・ヒットに恵まれなかったせいか、日本での知名度が低いことは残念です。