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ミッドナイトスペシャル[歌詞和訳](レッドベリー&CCR):The Midnight Special – Leadbelly&Creedence Clearwater Revival

ロック
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Leadbelly - The Midnight Special

Leadbelly – The Midnight Special


Creedence Clearwater Revival- Midnight Special

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「ミッドナイトスペシャル」(The Midnight Special:歌詞と和訳)

Well, you wake up in the morning
さて、朝になってあんたが目を覚ますと
You hear the work bell ring
作業開始のベルが鳴るのが聞こえてくる
And they march you to the table
連中はあんたをテーブルへ行進させる
To see the same old thing
代わりばえしない物が見えるだろ

Ain’t no food upon the table
テーブルの上には何も食べ物なんてありゃしない
And no fork up in the pan
鍋には掬い上げるものもない
But you better not complain, boy
でもあんたは文句を言わないほうがいいぜ、若いの
You get in trouble with the man
男たちとトラブルになるからな

{Refrain}
Let the midnight special
どうかミッドナイトスペシャル
Shine a light on me
俺を照らしてくれ
(3X)
Let the midnight special
どうかミッドナイトスペシャル
Shine a ever-lovin light on me
俺に素敵な光りを照らしてくれ

Yonder come miss Rosie
むこうからミス・ロージーがやって来る
How in the world did you know
あんたは世間の渡り方を分かっていたのかい
By the way she wears her apron
ところで彼女はエプロンを着ているぜ
And the clothes she wore
それにちゃんとした恰好だし
Umbrella on her shoulder
肩に日傘をさしてるぜ
Piece of paper in her hand
1枚の紙を持っているだろ
She come to see the governor
彼女は所長に会いに来たんだぜ
She want to free her man
彼女は男(恋人)を自由にしたいのさ

{Refrain}

If you’re ever in Houston,
もしあんたがヒューストンにいるんなら
Well you’d better do the right
そうだね、あんたはちゃんとしてたほうがいいぜ
You’d better not gamble
ギャンブルなんてしないでさ
And you better not fight (at all)
ケンカもしないほうがいいぜ(絶対にね)
Or the sheriff will grab you
そうじゃなきゃ、保安官はあんたを捕まえるぜ
And the boys will bring you down
そして若いやつらがあんたを叩きのめすだろう
The next thing you know boy,
その次のことはわかるだろ若いの、
Well you’re prison bound
そうさ、あんたは刑務所行きさ

{Refrain}

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「ミッドナイトスペシャル」(The Midnight Special)は伝統的なアメリカ民謡ですが、これに1934年にレッドベリー(Leadbelly1888年1月23日-1949年12月6日)が現在の歌詞をつけて今に至っています。

この歌を知るうえの予備知識です。「ミッドナイトスペシャル」(The Midnight Special)とは、本来は夜行急行列車のことですが、この歌ではライトの光を意味します。ヒューストンから夜行急行列車が通り過ぎるとき、一瞬の間、シュガーランド刑務所(the Sugar Land Prison)を照らすヘッドライトの光のことです。間違いやすいのが、この列車に乗って外の世界へ走り出したいという解釈です。


昔、テキサス州のシュガーランド刑務所は黒人を多く収容する刑務所でした。それはアメリカ南部で人種差別が広く行われていて、白人に反抗的な黒人は、少しの罪でもここに送り込まれた時代です。刑務所に収容され、自由を束縛され、ろくな食事もなく、強制労働に明け暮れる、何の希望もない日々を送っていた囚人にとって、この夜行急行列車の光が次第に外界への希望の光と考えられるようになりました。そして最初は刑務所にいる黒人の囚人たちの間で、運良くこの光を体に受けた者は外に出られるという迷信が生まれ、それがこの刑務所で言い伝えられるようになりました。そんな迷信でも信じたくなるほど刑務所での生活は辛かったのだと思います。ですから、夜行急行列車に乗りたいではなく、その光を体に受けたいという、この「ミッドナイトスペシャル」(The Midnight Special)の意味を知らないと、この歌はよく分からないものになります。


そして歌の内容は、刑務所での日々と、「ミッドナイトスペシャル」(The Midnight Special)が自分を照らして外へ出たいという願い、ミス・ロージーのように刑務所から釈放されるように尽くしてくれる人もいるだろうけれど、それよりヒューストン(犯罪取締りが厳しい、あるいは黒人差別が強かった都市の例)のような街にいるんなら、気をつけたほうがいい、というものです。

映画「ミッドナイトスペシャル」(The Midnight Special)は、法律の違う国で刑務所に入れられるというものですが、この歌の主題に合っているので付けられたタイトルです。歌の意味を知っていると、囚人たちが一斉に歌いだすシーンが、どんな感情によるものかが分ると思います。他に映画版トワイライトゾーンでクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの歌がカーラジオから流れていたシーンもありました。
この歌は、少し言葉遣いを悪くして訳してみると雰囲気が出ますね。

レッドベリーWikipedia

コメントをどうぞ

  1. 香田隆正 より:

    MAGICTRAIN様
    私は、少し人生に余裕ができ、若い頃聴いた曲を聴き直しています。この歳(69歳)になり音楽の素晴らしさを再認識し楽しんでします。C.C.R.で聴いていた「ミッドナイトスペシャル」は歌詞の内容からして刑務所に関係する曲と思っていました。今日、検索していてマジックトレインさんのサイトにたどり着きこの曲の背景がやっと解りました。 やはり曲を生んだその国の歴史文化を知った上で聴くと、より一層耳に心地よく聴こえるます。ありがとうございました。