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ライオンハート[歌詞和訳と意味]ケイト・ブッシュ – Oh England My Lionheart

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Kate Bush-Oh England My Lionheart

Kate Bush – Oh England My Lionheart(Live 1979)

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「ライオンハート」(歌詞和訳)

おぉ!イングランド、私のライオンの心
私はあなたの庭で、あなたの腕に抱かれてすぐに消えてゆく。
兵士たちは穏やかになり、戦争は終わった。
防空壕には、クローバーが咲きほこり、
はためく傘たちが通りを埋める。
雨に煙る私のロンドンブリッジをもう一度。

おぉ!イングランド、私のライオンの心!
ケンジントン公園でピーターパンは子供をさらい、
あなたは私に、流れるテムズ川の上でシェイクスピアを読んでくれる。
あの古い川の詩人は、決して終る(忘れられる)ことはない。
私たちの脈打つ心(心臓)には、大鴉がいて、
そして、塔が崩れるのを引き止めている。

おぉ!イングランド、私のライオンの心
おぉ!イングランド、私のライオンの心
おぉ!イングランド、私のライオンの心
私は逝き(死に)たくない。

おぉ!イングランド、私のライオンの心
私の黒のスピットファイアから自分の葬儀のはしけに落ちた。
リンゴの花咲くなかでもう一度私にキスして、
ひとつの願いをかなえておくれ、
果樹園で、私のイングランドのバラ を慈しむことを
あるいは、私を我が家に導いてくれる私のシェパードといっしょにいることを。

おぉ!イングランド、私のライオンの心
おぉ!イングランド、私のライオンの心
おぉ!イングランド、私のライオンの心
おぉ!イングランド、私のライオンの心
おぉ!イングランド、私のライオンハート、
私は逝き(死に)たくない。

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「ライオンハート」歌詞 Oh England My Lionheart:Lyrics

Oh! England, my Lionheart,
I’m in your garden, fading fast in your arms.
The soldiers soften, the war is over.
The air raid shelters are blooming clover.
Flapping umbrellas fill the lanes–
My London Bridge in rain again.

Oh! England, my Lionheart!
Peter Pan steals the kids in Kensington Park.
You read me Shakespeare on the rolling Thames–
That old river poet that never, ever ends.
Our thumping hearts hold the ravens in,
And keep the tower from tumbling.

Oh! England, my Lionheart,
Oh! England, my Lionheart,
Oh! England, my Lionheart,
I don’t want to go.

Oh! England, my Lionheart!
Dropped from my black Spitfire to my funeral barge.
Give me one kiss in apple-blossom.
Give me one wish, and I’d be wassailing
In the orchard, my English rose,
Or with my shepherd, who’ll bring me home.

Oh! England, my Lionheart,
Oh! England, my Lionheart,
Oh! England, my Lionheart,
I don’t want to go.
Oh! England, my Lionheart,
Oh! England, my Lionheart,
Oh! England, my Lionheart,
I don’t want to go.

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ケイト・ブッシュ「ライオンハート」Kate Bush – Oh England My Lionheart (1978)

「ライオンハート」(Oh England My Lionheart)は、ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアに見出された、ケイト・ブシュの二枚目のアルバム「Lionheart」(1978年11月13日発売)の収録曲です。アルバムは、1枚目の「天使と小悪魔」(邦題は、ケイト・ブッシュのイメージ?原題はThe Kick Inside)の延長にある、夢見る少女の詩的で苦味がある現実と幻想が交差する世界といった感じです。

「ライオンハート」とは?

「ライオンハート」の詩と意味に関する、少しの予備知識と解説です。
「Lionheart」とは、十字軍遠征で有名なリチャード1世(Richard I : 1157年9月8日 – 1199年4月6日)は、勇猛さから獅子心王(Richard the Lionheart)と称されたイングランド王のことですが、この歌では、それを踏まえた「祖国に殉じる、ライオンのように、雄雄しくたくましい荒ぶる心」としたほうが分りやすいと思います。リチャード1世は、自らを伝説のアーサー王になぞらえて、戦いの日々を送った人物で、中世騎士道物語にもよく出てきます。物語ではたぶんに美化されていますが、実際の戦いは残虐なものだったようです。ただし、フランスに従属していたイングランドを、一国家とした礎を築いた人物です。つまり、「ライオンハート」とは、荒ぶる心の象徴という意味です。

歌詞の解釈

次に出てくる言葉です。(the ravens)は大鴉たち、エドガー・アラン・ポーの「大鴉」を連想する黄泉の世界の不吉な使いのイメージです。
スピットファイア(Spitfire)は、第二次世界大戦においてイギリス空軍で使用された単座戦闘機の名前です。
また、(funeral barge)は、葬儀の船・それが停泊するはしけのことです。
シェパード(shepherd)は、牧羊犬ですが、忠実な軍用犬・警察犬でもあります。また、羊飼いのイメージは、迷える魂を導く主イエスのキリスト教のイメージもあります。

レクイエム・鎮魂歌

ここまで書くと、この歌のイメージがよく見えてきますね。そうです。この美しいバラードは、戦死した兵士に送るレクイエム・鎮魂歌です。
祖国イングランドと武勇誉れ高い獅子王を愛しながら死んでゆく兵士と、イングランドの美しい事物を描くことで、愛国的だとも言えますが、反面では、「美しい国や、大切なものを残して、死んでゆくときさえも、ライオンのように荒ぶる心でいるなんて、男って悲しい。」と言っているようで、この繊細なメロディは、反戦の響きを持っているように思います。

ケイト・ブシュは、歌声やパフォーマンスも魅力的ですが、詩の内容も知的なイマジネーションがあります。他にもたくさん紹介したいのですが、今日はこの一曲。個人的には、この歌は、ただのオールドポップソングではなくて、クラシック・スタンダード。昔も今も、ちょっと変なところも含めて、ケイト・ブシュ、やっぱりいいですね。

Kate Bush - Oh England My Lionheart

song from the “Lionheart” album

Kate Bush Oficial Site
ケイト・ブッシュWikipedia

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