Creedence Clearwater Revival – Have You Ever Seen The Rain 1970

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル「雨を見たかい?」

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル「雨を見たかい?」の覚書です。
何故いまさら、このクラシック・ロックかというと、最近YouTubeなどで、日本語訳の動画を見たからです。抜けるような青い空と輝く雨粒。そんなイメージに訳詩を載せているのを見て、当時、この歌が持っていたものが時代とともに失われてゆく感じがしたからです。

この歌は、今はあまり話されなくなった、アメリカが介入したベトナム戦争の頃に発売され、アメリカでは、放送禁止になりました。単純に歌詞を読めば、ツキのない男が、ボヤキながら、煌くような「お天気雨の日」を夢見ているようです。それなのに、アメリカ政府はこの歌を放送禁止にしました。その理由は、この歌がベトナム戦争で使われた、無差別大量殺戮兵器であるナパーム弾を連想させるためです。ベトナム戦争中に多様された「ナパーム弾」はゲル化油脂焼夷弾で「水のように煌きながら降り注ぐ雨(the rain)」はそのスラングです。ナパーム弾は落下するときに、空気との摩擦で、雨粒のように青白く輝くということに由来しています。
油脂焼夷弾は第二次世界大戦で始めて使われました。主に日本の大都市を空襲するためです。燃えやすい木と紙で出来ている人家が多い日本の都市を攻撃するために、火災を引き起こす油脂を増粘剤を添加してゼリー状にして、さらに粘着性を持たれたものです。その油脂は、屋根や壁面などの構造物や、衣服などに付着し、高温で燃焼し、消えにくい特性があります。ベトナム戦争で使われたナパーム弾はこれを更に進化させたものでした。ジャングルを焼き払い、その火は地上にある全ての生命を奪いました。また、地下に逃れた人も、その燃焼によって空気を奪われ窒息することになりました。

「ずっと、こんな調子さ。どうだい、『the rain:雨』を見たかい?ピーカン照りに晴れた日に。水のようにキラキラ降り注ぐ水のようにさ。遅かれ早かれだって、まったく、こんなこと何時になったら終わるんだい。」(歌詞要意約)ベトナムの戦場でナパーム弾と戦争についての会話ともとれるこの歌は、当時のアメリカ人、兵士が持ち始めていたベトナム戦争に対する疑問の気持ちや罪の意識を代弁することになりました。後に作詞作曲のジョン・フォガティーは、この暗喩を否定して、バンドの解散を予感して書いたものだとインタビューに答えています。真偽のほどは分りませんが、長らく(現在も)多くの人たちは、ベトナム戦争を歌ったものだと信じています。

数年前に、この歌を平気でコマーシャル・ソングに使ったどこかの国の自動車メーカーと広告代理店がありました。確かにコマーシャル・ソングに使いたくなるほど印象深い歌ですが…。それだけベトナム戦争は遠い昔になったということでしょうか?
2001年4月4日に最後のナパーム弾が処分されましたが、アメリカ軍がナパーム弾や、これに代わる非人道的な無差別大量殺戮兵器をアフガニスタンやイラクで使用したとの報道もありました。アメリカ国防総省の公式見解は「ナパームのように見えるナパームとは違う兵器を使用しただけ」ということです。また、今では、更に強力な白燐弾という兵器も開発されました。結局、より強力な大量殺戮兵器の出現によって、ナパーム弾はその役目を終えたということだけです。

Have You Ever Seen The Rain?

(john fogerty)
Producer for bonnie: jim steinman

Someone told me long ago
There’s a calm before the storm
I know, and it’s been coming for sometime
When it’s over so they say
It’ll bring a sunny day
I know, shining down like water

I wanna know, have you ever seen the rain
I wanna know, have you ever seen the rain
Coming down on a sunny day

Yesterday and days before
Sun is cold and rain is hot
I know, been that way for all my time
Till forever on it goes
Fill the circle fast and slow
I know, and I can’t stop my wonder

I wanna know, have you ever seen the rain
I wanna know, have you ever seen the rain
Coming down on a sunny day

Instrumental

I wanna know, have you ever seen the rain
I wanna know, have you ever seen the rain
Coming down on a sunny day

Have you ever seen the rain…repeat and fade

雨を見たかい?(訳詩)

ずいぶん前に、誰かが俺に話したよ
嵐の前には静けさがあるって
知ってるさ 時々やって来るから

その後で 彼らはこう話すんだ
晴れた日にやってくるんだぜ
知ってるさ 水のようにキラキラ降り注ぐんだ

知りたいよ 君は「雨」を見た事あるのか
知りたいよ 君は「雨」を見た事あるのか
晴れた日に降ってくる

昨日もその前も
日は冷たくて 雨が熱いのだ
知ってるさ 俺にはいつもそんな調子さ

いつまでも続いて
速くそして遅くどうどう巡りさ
知ってるさ 停めらないのが心配なのさ

知りたいよ 君は「雨」を見た事あるのか
知りたいよ 君は「雨」を見た事あるのか
晴れた日に降ってくる

知りたいよ 君は「雨」を見た事あるのか
知りたいよ 君は「雨」を見た事あるのか
晴れた日に降ってくる

Creedence Clearwater Revival – Have you ever seen the rain

Bonnie Tyler – Have You Ever Seen the Rain? (1983年のカバー)

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル
ナパーム弾Wikipedia
米軍による白燐弾使用の実態についてのまとめサイト

16 thoughts on “クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル「雨を見たかい?」歌詞和訳と意味:Creedence Clearwater Revival – “Have You Ever Seen the Rain?””

  1. 白リンがナパームより強力な事はありません。
    ナパーム弾の方が遥かに殺傷性が高く危険です。
    白リン弾を非難なさるならば発煙としての本来用途に使いなさいと言うべきでしょう。
    人道的な武器等この世にはないのです。

  2. 意味深な歌詞だったようですが、
    歌が、カントリーソングのようでノリがよく好きでした。 歌はいい歌だったなあ

    1. Fujiwarano-Saiさん

      コメントありがとうございます。
      この歌が日本でも受けた理由はおっしゃる通り楽曲の良さでした。

  3. kaori さん

    コメントありがとうございます。
    ハスキーヴォイスのボニー・タイラーのパワー溢れるカバー(1983年)のように、ガールズバンドでツインボーカルで、この歌をシャウトしたら、さぞカッコよかったでしょうね。
    でも、まだまだ歌えるんじゃないですか?

  4. 子供の頃この歌が路地裏の店から聞こえてきましたね。なんか奥深い意味がある歌だと感じていました。

    私事ですが、ずっと前のガールズバンド構想で、私がこの曲やろうといっても、誰も乗って来ませんでしたね(>_<)
    女の子のツインボーカルでこの曲街角でうたってみたかったなぁ。

  5. ナパーム弾に関係する(と思われる)歌とは知りませんでした。1984〜86年に米国に住んでいたのですが、この音楽のテープを貸してくれと言われて不思議に思ったことが印象的でした。そのころまで発禁だったのでしょうか。相手も何も言わなかったもので不思議に思っていました。
    ところで、I wanna know という訳詞ですが、私はどうしても I would know と聴こえるのですが…。

  6. この曲とベトナム戦争は関係ありませんよね以下Wikiより

    俗にこの曲の歌詞が「ベトナム戦争の反戦歌で、「雨」は米軍によるナパーム弾絨毯爆撃の隠喩である」という説が広く信じられているが(映画「マイ・バック・ページ」でもそのことに言及するセリフがある)、作詞作曲者ジョン・フォガティ自身は、1997年に当時のオフィシャル・ウェブサイトで次のように発言し、反戦歌であることを否定している。

    「このことは、ベイエリアでは他の地区よりもよく起こるんだ。陽が照っているのに雨が、虹と雨粒が降ってくることがある。風が吹くと、雨が金門橋を越えてサンフランシスコ湾に飛ばされて来るんだ。『雨を見たかい』はCCRの崩壊についての歌なんだ。”Have you ever seen the rain coming down, sunny day?” の部分は、sunny dayが黄金時代のクリーデンスを示唆している。しかし、ぼくたちに雨が降り掛かって来るのが見えたということを言っているんだ」Hank Bordowitz著 “Bad Moon Rising” p.107-108

    一方、ドラムのダグは、ひとつ前のアルバムの曲「Who’ll Stop The Rain」と混同されたのではないかと語っている。この曲の「雨」は当時のニクソン政権による空爆を指しているという

  7. Tanaya Takako さん

    戦争には、栄光や名誉、正義などの美化言葉では、覆い隠せない悲惨・残酷があることを忘れてはいけないと思います。平和な国に住む私たちは、尚更に多くのことを学ぶように努力を怠ってはいけないと思います。

  8. ありがとうございます。戦争映画は惨いシーンが多いと思うとなかなか見ることができないのですが、最近『プラトーン』を見て、ベトナム戦争を風化させてはいけないと思いました。

  9. Tanaya Takako さん

    コメントありがとうございます。

    (Magictrain訳詞)とでもして頂ければ結構です。
    訳詞、テキストの内容を変更しても構いませんので、みなさんのお役に立てください。

  10. この歌とナパーム弾について書かれているサイトを探していました。ありがとうございます。中3の授業で、この歌を使おうと思うのですが、ナパーム弾についても詳しく知らなかったので、大変参考になりました。訳詞もすばらしいと思いましたが、紹介させていただけますか。もし構わなければ、(○○訳詞)というように書きたいので、お名前を教えてください。

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