Coal Miner’s Daughter

ロレッタ・リン:Coal Miner’s Daughter

ロレッタ・リンは、1934年4月14日、ケンタッキー州ジョンソン郡のブッチャーホラーで、テッド・ウェブとクララ・ウェブの8人の子供の、2番目の子として生まれました。(グラミー賞を受賞しているカントリー歌手、クリスタル・ゲイルは彼女の妹です。)(今ではブッチャーホラーの彼女の生家は、ケンタッキーの観光名所です。)

ベストセラーの自伝「Story of My Life,」 を元にした、ユニバーサル映画「歌え!ロレッタ愛のために」(原題Coal Miner’s Daughter:1980年)は、ケンタッキーでの貧困からナッシュビルのスターになるまでの、彼女の半生を描いて、第53回アカデミー賞では作品賞を含む7部門にノミネートされ、シシー・スペイセクが主演女優賞を受賞しました。この映画には、夫オリヴァー・ヴァネッタ・リン(通称ドゥーリトル・“ムーニー”・リン)役でトミー・リー・ジョーンズが共演し、浮気はするものの、ロレッタ・リンと彼女の歌を愛する最初で最高の理解者を、愛すべきキャラクターとして演じています。ただ、1976年の「キャリー」の名演に続いて、ロレッタ・リンを演じ、吹き替えなしに彼女の歌を歌ったシシー・スペイセクの才能は、信じられないほどに素晴らしく、田舎の貧しい娘も、カントリー・ミュージックのスターも見事に演じています。(余談:ロレッタ・リンとシシー・スペイセクは、一緒にコンサートをするほど、私生活でも大の仲良しです。)父親テッド・ウェブ役で、ザ・バンドのレヴォン・ヘルムが出演し、口数は少ないが、実直な父親を味わい深く演じているのも、見逃せません。この演技が認められ、この後、レヴォン・ヘルムは多くの映画に出演し、俳優としても活躍することになります。
映画自体も、よくある有名人の押し付けがましいサクセスストーリーでなく、夫の浮気など、人には隠しておきたいことも描いて、「ロレッタ・リンは、あなたの近くにもいるような、こんな人間です。」と言っているようです。存命中にこんな自伝を書いて、映画にするスターはなかなかいません。こんなロレッタ・リンの飾らない性格も、ファンに親しまれている由縁です。

日本では、映画「歌え!ロレッタ愛のために」が、とても良いものだったので、ロレッタ・リンの元歌「Coal Miner’s Daughter」よりも有名かもしれませんが、「Coal Miner’s Daughter」はカントリーミュージックの傑作です。ロレッタ・リンの歌唱力はもちろんですが、歌詞を読んでいただければ分るように、貧しくとも自分を育ててくれた、両親の愛情への感謝の気持ちが伝わります。日本にも「よいとまけの歌」という佳曲がありますが、貧しさなどは恥じることではなくて、それ以上に素晴らしいものがあることを歌っています。これは、けして華やかなものだけではないアメリカ庶民の慎ましい暮らしと、明日への希望の応援歌でもあったのです。そして、昨今の口先や頭で考えた歌にはない、声高ではないけれど力強いメッセージを持つこの歌は、これからも長く人々に愛され続けると思います。

Coal Miner’s Daughter(歌詞)

Well, I was born a coal miner’s daughter
In a cabin on a hill in Butcher Holler
We were poor but we had love
That’s the one thing my Daddy made sure of
He shoveled coal to make a poor man’s dollar

My daddy worked all night in the Van Lear coal mine
All day long in the field hoeing corn
Mama rocked the baby at night
Read the Bible by a coal oil light
And everything would start all over come break of morn

Daddy loved and raised eight kids on a coal miner’s pay
Mama scrubbed our clothes on a washboard every day
I’ve seen her fingers bleed
To complain there was no need
She’d smile in Mama’s understanding way

In the summertime we didn’t have shoes to wear
But in the wintertime we’d all get a brand new pair
From a mail-order catalogue, money made by selling a hog
Daddy always seemed to get the money somewhere

I’m proud to be a coal miner’s daughter
I remember well, the well where I drew water
The work we done was hard
At night we’d sleep, cause we were tired
I never thought I’d ever leave Butcher Holler

Well a lot of things have changed, since way back when
And it’s so good to be back home again
Not much left but the floor
Nothing lives here anymore
Just a memory of a coal miner’s daughter

Coal Miner’s Daughter(訳詩)

そう、私は炭坑作業員の娘として生まれたの
ブッチャーホーラーの丘の上のキャビンで
私たちは、貧しかったけれど愛があったわ
それは1つの事でも確かなの、
父さんは貧しい暮らしを支えるためにシャベルで石炭を掘ってくれたの

父さんは一晩中バンリア炭鉱で働いていた
一日中、畑でトウモロコシを耕し
母さんは夜には赤ちゃんを揺すってあげた
石油ランプの光の側で聖書を読み
そして、夜が明けるとすべてがはじまるの

父さんは炭坑作業員の給金で八人の子どもを育てて愛してくれた
母さんは洗濯板で毎日服をきれいにしてくれた
私は母さんの指に血がにじむのを見たことがあるけど
何も不満を口にすることもなかったし
理解してくれる母親のように微笑んでくれたわ

夏には、靴を履くことができなかったけど
冬には私たちは新品の靴を買ってもらったの
豚を売って作ったお金で、メールオーダーのカタログから、
いつも父さんはどこからかお金を作ってくれるように見えたわ

私は炭坑作業員の娘であることを誇りにしているわ
私はよく覚えているわ、水を汲んだ井戸のこと
それはとても大変だったけど
私たちは夜は眠ったの、とても疲れていたから
私はブッチャーホーラーを去るとは思わなかったわ

そう、戻ってくるまでに、いろんなことが変ってしまった
でも、また家に帰れてとてもよかったわ
床以外に何もなくて
ここにはもう誰も住んでいないけど
炭坑作業員の娘の大切な思い出

Loretta Lynn — You’re Looking At Country – Legends In Concert
※動画のサムネイルが表示されませんが、ちゃんと再生できます。

ロレッタ・リンWikipedia
LorettaLynn.com:オフィシャルサイト
「歌え!ロレッタ愛のために」Wikipedia
シシー・スペイセクWikipedia

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