ドラキュラ:ベラ・ルゴシ

Dracula (1931) Trailer

Dracula

ドラキュラ:ベラ・ルゴシ Bela Lugosi as Dracula

ベラ・ルゴシ主演のユニバーサル映画「魔人ドラキュラ」(Dracula:1931年)は、ブラム・ストーカーの1897年の吸血鬼文学の傑作「ドラキュラ」(Dracura)の映画化です。小説「ドラキュラ」を原作とした映画は、1922年のドイツ表現主義映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」(Nosferatu, eine Symphonie des Grauens)が先に作られましたが、版権元から映像化の権利を得られなかったため、版権を得ずに一部の筋書きを変えて製作されたものです。そのため、名前もドラキュラではなく、ルーマニア語の吸血鬼の総称であるノスフェラトゥとしています。ノスフェラトゥは吸血鬼というよりも、伝染病を蔓延させるネズミの妖魔という印象です。しかし、ノスフェラトゥの容姿は、小説のイメージに近いものです。原作では、「背の高い、白いひげを長く垂らし、頭のてっぺんから足の先まで、色のついたものは何一つつけていない。全身黒衣ずくめの老人」「顔は精悍な荒鷲のような顔」で、「肉の薄い鼻が反り橋のようにこうもり高くつきでて、左右の小花が異様にいかり、額はグッと張り出し、髪の毛は横鬢のあたりがわずかに薄いだけで、あとはふさふさしている。太い眉がくっつきそうに鼻の上に迫り、モジャモジャした口ひげの下の『へ』の字に結んだ、すこし意地の悪そうな口元には、異様に尖った白い犬歯がむきだし、唇は年齢にしては精気がありすぎるくらい、毒々しいほど赤い色」「耳には血の気が薄く、その先がいやにキュッと尖っている。顎はいかつく角ばり、頬は肉こそ落ちているが、見るからにガッチリとして、顔色は総体にばかに青白い。」とありますので、映画のノスフェラトゥのイメージです。死の病をもたらすという恐怖も、それはそれで、現実味があり、この映画も無声映画時代の怪奇映画の傑作になっています。
その後、ハリウッドのユニバーサル・スタジオが、映像化の権利を得て製作したのが、「魔人ドラキュラ」です。こちらの筋書きは、ほぼ原作どおりで、ノスフェラトゥと異なり、ベラ・ルゴシ扮する吸血鬼ドラキュラは壮年で、髪はオールバック、髭もなく、タキシードにマントを羽織る姿もダンディでスマートです。このイメージは、小説がブロードウェイの舞台でヒットしていたときに、上流階級の人間らしいドラキュラ伯爵として作られ、それを舞台でドラキュラを演じていたベラ・ルゴシが、映画の主役に起用された際に持ち込んだものです。そして、映画のヒットとともに、このドラキュラのイメージが世界中に広まり、ハマーフィルムのクリストファー・リーに受け継がれ、今日までずっと続いています。その一点をとっても、ドラキュラ映画の金字塔といえますが、原作の雰囲気を壊すことなく、見せ場に富み、ロマンチックで緊張感ある演出で、戦前のホラー映画の名作のひとつとなりました。
ベラ・ルゴシ(Béla Lugosi・1882年10月20日-1956年8月16日)は、ハンガリー王国(現在のルーマニア・ルゴジュ市)の出身でもあり、ルーマニア訛りの英語も役柄とマッチし、一代の当たり役となりました。戦前戦後を通して、ユニバーサルスタジオの怪奇映画の看板スターとして活躍しましたが、グレタ・ガルボの「ニノチカ」などにも出演しています。
夢ある怪奇映画をたくさん作っているユニバーサルスタジオも好きですし、さすがに、映画館で見ることはできませんでしたが、ベラ・ルゴシは大好きな俳優のひとりです。下の壁紙はそのオマージュとして作ったものです。

ドラキュラの壁紙ベラ・ルゴシのドラキュラの壁紙は、こちらから

ドラキュラWikipedia
ベラ・ルゴシWikipedia
ベラ・ルゴシ:オフィシャルサイトイントロからドラキュラ・ムード。ベラ・ルゴシに関する情報の他、壁紙もあります。

0 thoughts on “ドラキュラ:ベラ・ルゴシ Bela Lugosi as Dracula”

  1. ブラム・ストーカーの恐怖。

    ベラ・ルゴシの伝説のドラキュラ

    昔からドラキュラものが好きだったのはなぜか?

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