Stokowski- Night on Bald Mountain

モデスト・ムソルグスキー(Modest Petrovich Mussorgsky, Моде́ст Петро́вич Му́соргский, 1839-1881)はロシアの国民楽派の作曲家です。アカデミックな教育を受けずに自分の感性によって、個性的なクラシック音楽を作りました。
管弦楽曲「禿山の一夜」は、ピアノ組曲「展覧会の絵」と共に、彼の代表作ですが、この曲は彼の生前には未完であったものを、リムスキー=コルサコフ(Nikolai Andreevich Rimsky-Korsakov 1844-1908)が編曲したものが、今日、知られているものです。メグテンという人の戯曲「妖婆」を元にしたもので、当初は歌劇を予定して作られたようです。ロシアで「妖婆」というと、ババ・ヤガーбáба-ягá(英Baba-yaga)は、ロシア民話に出てくる人間を食べる魔物、怪物を意味します。魔女というよりも鬼婆、妖怪に近いイメージです。

曲の内容は、夏至の祝祭「聖ヨハネ祭」前夜(Midsummer’s Eve)に魑魅魍魎が禿山に集まり饗宴を行うというものです。聖ヨハネ祭の前夜には妖精や魔女が現れ,死霊や生霊などが乱舞すると信じられ,シェークスピアの「真夏の夜の夢」もこの伝承を使っています。「禿山の一夜」は、その異様な光景を、それまでのクラシックにない独創的かつ劇的な表現で描いています。ムソルグスキーはまるで絵画を描いているように、情感豊かに作品を作り上げています。これが「ファンタジア」によるアニメーション化にとてもマッチしていますし、今でも私たちの想像力を刺激する魅力的な作品となっています。

レオポルド・ストコフスキー(Leopold Stokowski, 1882-1977)は、アメリカで活躍したイギリスの指揮者で、先進的にクラシック音楽の普及に貢献した人です。彼はクラシック音楽のレコード録音に積極的に取組み、またウォルト・ディズニーのアニメーション「ファンタジア」に参加し、映画を通しての普及にも貢献しました。「ファンタジア」は、クラシック音楽の映像化に取り組んだ画期的な作品で、原曲の持つイメージを美しい色彩のアニメーションで映像化し、青少年のクラシック音楽入門に今日でも親しまれています。「ファンタジア」は商業的にも成功しましたが、単にクラシック音楽が映像と相性が良いということを示しただけでなく、後の映画音楽にも大きな影響を与えました。それまでの映画音楽は、挿入歌、効果音の延長という意味合いが強かったのですが、映画全体のイメージを決定付ける重要なファクターとして認識されたのです。今日の多くの偉大なコンポーザーが映画音楽に係わる礎を築きました。あえて言えば、「ファンタジア」は、無声映画では映像のみであったものが、映像と音楽の複合芸術に発展した記念すべき映画作品と言えます。

Fantasia (Walt Disney) – Night on Bald Mountain (1/2)

Fantasia (Walt Disney) – Night on Bald Mountain (2/2)

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