Rhapsody In Blue: Gershwin
George Gershwin’s famous “Rhapsody in Blue” played by Libor Pesek and the Slovak National Philharmonic Orchestra. All copyright belongs to its respective owners.

ジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin:1898年9月26日-1937年7月11日)の「ラプソディ・イン・ブルー」(Rhapsody In Blue)はポール・ホワイトマン(Paul Whiteman)の依頼により作曲されました。ガーシュウィンの作ったピアノ組曲をオーケストラ用に編曲したのは、ホワイトマン楽団の専属アレンジャーでもあったグローフェです。ファーディー・グローフェ(Ferde Grofé)自身も後にアメリカを代表する作曲家、アレンジャー、ピアニストであり、ガーシュウィンの才能にグローフェの才能があって、このアメリカを代表する音楽ができたとも言えます。
初演は1924年に2月12日にニューヨークのエオリアンホール(Aeolian Hall)でホワイトマン楽団とガーシュウィンのピアノ演奏によるもので、興行的にも大成功をおさめました。この成功でガーシュウィンとグローフェの評判は一気に高まりました。
導入部のクラリネットのグリッサンド(低音から高音へ音程を故意にずらしながら、かけ上がる奏法)とそれに続くジャズ風のアレンジはとても印象的で、従来のクラシック音楽にない現代的なイマジネーションを喚起させます。
「ラプソディ(狂詩曲)」は、叙事的、英雄的、民族的な意味合いを含み、自由で多彩なファンタジーを重ねて作られます。それは時には即興的な感情表現を伴うもので、ジャズ音楽に通じるものがあります。それがこの曲から現代的なイマジネーションを感じる所以でもあります。

「ラプソディ・イン・ブルー」はその題名から、日本ではブルー=憂鬱、陰気、消沈などのイメージを持たれることも多いのですが、この曲を聴く限りではそのような印象は受けません。逆にこの音楽からは穏やかで、時には心弾む日常的な喜びやささやかな感動の心象スケッチという印象を持ちます。それは公園の小鳥や散歩する人々、ベンチで新聞を読む老人の足元で走り回る子犬、裏庭で遊ぶ子供たち、スポーツを楽しむ若者、忙しそうに交差点を渡るビジネスマン、屋根の上の猫の求愛など、ありふれた光景の中で感じる幸福感でもあります。ガーシュウィンの曲想は自由で穏やかな生活を送る市民の幸福感をブルーという安息のイメージで綴ったものだと思います。そしてそれはガーシュウィンが愛したアメリカの幸福であり、音楽で語られたガーシュウィンのアメリカへのオマージュでもあります。それを感じ取ることができるからこそ「ラプソディ・イン・ブルー」は人々に愛されているのではないでしょうか。
この曲を端的にあるいは飛躍した言葉で言い表せば、当時のアメリカ(今ではありません)の繁栄の謳歌と安らぎのラプソディです。

Rhapsody In Blue – King of Jazz (1930) – Paul Whiteman – George Gershwin
この動画は1930年の映画「キング・オブ・ジャズ」でのガーシュイン本人とポール・ホワイトマン楽団の演奏です。

ジョージ・ガーシュウィンWikipedia
ラプソディ・イン・ブルーWikipedia
Rhapsody in Blue:Wikipedia

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です