Peter Gunn Theme

テレビドラマ「ピーター・ガン」(Peter Gunn:1958 – 1961)の音楽を担当したのは、1952年にユニバーサル映画に在籍していた、有名になる前のヘンリー・マンシーニ(Henry Mancini:1924-1994)です。
ヘンリー・マンシーニは、ユニバーサルで「グランミラー物語」の音楽で映画業界での評判を上げ、「ピーター・ガン」のテーマ音楽の評判により、テレビから大作映画の音楽へと進出するきっかけを得ました。その結果得られたのが「ティファニーで朝食を」の仕事で、「ムーンリバー」のヒットと、映画興行の成功により人気を確立しました。
「ピーター・ガン」のテーマはテレビ放映中から人気があり、多くの歌手や演奏家がカバーしています。後年の映画「ブルース・ブラザース」での採用されていました。「ブルース・ブラザース」のジャンルを超えた選曲はすべて、過去の名曲へのオマージュでした。それに選ばれたということからも、「ピーター・ガン」のテーマが、どれほど人々に愛されているのかが分ります。低音で続くドラム、ベース音に重なるサックスやトランペットのジャジーな響きは、クールな都会のイメージにぴったりの名曲です。ドラマ「ピーター・ガン」に配されたヘンリー・マンシーニの音楽はとても洗練されていて、作品全体の雰囲気を作ることに貢献しています。(参考に5編のYouTube動画を掲載してあります。)

テレビドラマ「ピーター・ガン」は、いわゆるフィルム・ノワールの延長にある探偵ものの30分サスペンス、探偵ドラマの先駆的な作品です。主人公のピーター・ガンは、サム・スペードやフィリップ・マーロウほど個性的ではなく、どちらかと言えばタフで、紳士的なインテリ探偵です。
フィルム・ノワールをTVドラマとするには、犯罪や暴力などは道徳・倫理的なフィルターにかけられます。主人公のキャラクターも例外ではありません。フィルム・ノワールには、スタイルがあります。作品自体に流れる暗さは、実際の画面でも暗闇や夜の場面となって表現されます。また、ファムファタール、魅力ある運命的な女性の登場も欠かせません。そして主人公は、一般社会からドロップアウトしたかのような一種の破滅型の人物となります。不特定多数の人たちが見るTVドラマでは、破滅型の主人公や過剰な暴力シーンは好ましくありません。そこで考案されたのが、サム・スペードやフィリップ・マーロウにホームズやポアロのような知性と冷静さを加えたタイプの知能的な探偵像で、それがピーター・ガンです。このドラマのスタイルと主人公のキャラクターは、その後の探偵、刑事ドラマに頻繁に見られるようになりました。

ピーター・ガン 第一話 Peter Gunn (1958) Season1 TV

Peter Gunn:Wikipedia
ヘンリー・マンシーニ:Wikipedia

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