It’s A Wonderful Life Trailer


It’s a Wonderful Life: Colorized Version

「素晴らしき哉、人生!」(It’s a Wonderful Life:1946)は、フィリップ・ヴァン・ドーレン・スターン(Philip Van Doren Stern)の1943年の短編小説「The Greatest Gift」を原作にして、フランク・キャプラ(Frank Capra:1897-1991)が製作・監督した映画です。
小説「The Greatest Gift」は、クリスマス・イヴの物語で、フランク・キャプラはこの小説のプロットを元に、主人公ジョージ・ベイリーの半生のストーリーを作り上げました。小説はやや童話的ですが、これを長いストーリーにすることで、観客は自然にジョージ・ベイリーの生き方、人生に感情移入することができます。そして、それはまた観客自身の人生を考えさせることになりますが、けして押し付けるものではありません。主人公ジョージ・ベイリーに観客が自分自身を投影させることで、自然に湧き上がるものです。そしてフランク・キャプラは、「もしも:If」のストーリーによってジョージ・ベイリーと人々の人生を肯定しています。これはフランク・キャプラ自身のヒューマニズムであり、彼の小さな町にも居るたくさんのヒーローたちへのオマージュと言えます。そしてそのヒーローたちの「素晴らしい人生」も多くの人々に支えられていることを忘れてはいけないのです。
また、映画が描いているもうひとつの側面として、コミュニティ・バンクを舞台にすることで、金融の地域での在り方があります。利益を追求せず地域社会の発展に貢献することが本来のコミュニティ・バンクの在り方ですが、この理念は地域に利益を還元するため企業の大きな発展は望めません。そのため過去には多くのS&Lなどの地域金融が淘汰されました。しかし地域に根ざした金融が必要であることは過去の歴史が教えています。そして地域の自治や経済を根底で支える基本的な精神が人々の他人への善意であることを映画は描いています。

中国の「孟子」に、井戸に落ちそうな子供を助ける人たちは、自分にとっては何も得することはなくてもこれを行うという話があります。この話は多くの人が無償の善意を持っていることを言っています。古の「孟子」の思想が、現代のアメリカのコミュニティの基本的な理念と共通していることは興味深いと思います。この真理のメッセージを洗練されたストーリーと演出、ジェームズ・スチュアートなどの出演者たちの素晴らしい演技によって人々に伝えるこの映画は、いつまでも輝きを失いません。

素晴らしき哉、人生!:Wikipedia
It’s a Wonderful Life:Wikipedia
The Greatest Gift (story):Wikipedia
The Greatest Gift by Philip Van Doren Stern 原作の短編小説が読めます。

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