「若葉のころ」(First of May)はザ・ビージーズの1969年のアルバム「オデッサ」(Odessa:1969)に収録された歌で、イギリス映画「小さな恋のメロディ」(Melody:1971)のサウンドトラックとしても有名です。

歌詞の内容は、忘れられぬ幼い頃の恋心を歌っています。
クリスマス・ツリーの前で初恋を想っているのでしょうか、なのにタイトルは「若葉のころ」(5月の始め=First of May)です。それはイギリスの「May」が花咲き、青葉の美しい月を意味していることにあり、若い時代を5月に喩え、「First Love」初恋という言葉への連想、そしてまた、クリスマスの頃に過ぎ去った時を偲ぶ今に対する比喩的な表現だと思います。その比喩をクリスマス・ツリーとアップル・ツリー、「When I was small」と「Now we are tall」で対比させています。そして二人の間に過ぎ去っていた時に、「あなたは話しかけなくなった」(you don’t ask the time of day)、「それでもあなたと私、私たちの愛は死にはしない、でも5月の初めには泣いてしまう。」(But you and I, our love will never die,but guess we’ll cry come first of May.)という、この歌詞の一番強い表現の第4節で取り戻せない愛の後悔、メランコリックな主題を明確にしています。

新学期や就職が9月から始まるイギリスよりも4月に始まる日本のほうが、この歌のFirst of Mayに初恋の思い出を持っている人は多いのではないでしょうか?
それも日本人がこの歌に親しみを持ち、今でも人気が高い要因だと思います。

The Bee Gees – First of May

Sarah Brightman – First of May

【First of May 歌詞】

When I was small, and Christmas trees were tall,
we used to love while others used to play.
Don’t ask me why, but time has passed us by,
someone else moved in from far away.

Now we are tall, and Christmas trees are small,
and you don’t ask the time of day.
But you and I, our love will never die,
but guess we’ll cry come first of May.

The apple tree that grew for you and me,
I watched the apples falling one by one.
And I recall the moment of them all,
the day I kissed your cheek and you were gone.

Now we are tall, and Christmas trees are small,
and you don’t ask the time of day.
But you and I, our love will never die,
but guess we’ll cry come first of May.

When I was small, and Christmas trees were tall,
do do do do do do do do do…
Don’t ask me why, but time has passed us by,
someone else moved in from far away.

【意訳】

私が小さいとき、クリスマスツリーは高くて、
私たちはいました、他のみんなが遊んでいるあいだも。
なぜって私に尋ねないでください、でも時は私たちを通り過ぎて、
他の誰かのように遥か彼方へ移ろいでゆきました。

今私たちは背が伸びて、クリスマスツリーは小さくなって、
そして君はあの頃のことを訊かない、
でも君と私、私たちの愛はけして死にはしないだろう、
でも私たちは5月のはじめが来ると泣いてしまうだろう。

あなたと君のために育ったリンゴの木、
私はそのリンゴが一つずつ落ちるのを見た。
そして私は彼らのすべての瞬間を思い出す。
私が君の頬にキスした日、でも君は去ってしまった。

今私たちは背が伸びて、クリスマスツリーは小さくなって、
そして君はあの頃のことを訊かない、
でも君と私、私たちの愛はけして死にはしないだろう、
でも私たちは5月のはじめが来ると泣いてしまうだろう。

でも私たちは5月のはじめが来ると泣いてしまうだろう。
do do do do do do do do do…
なぜって私に尋ねないでください、でも時は私たちを通り過ぎて、
他の誰かのように遥か彼方へ移ろいでゆきました。

歌とは関係ありませんが、ゴールデン・ウィーク明けに「5月病」になる人は頑張り過ぎている人に多いようです。
頑張り過ぎない自分、なかなか周囲に溶け込めない自分、思っているような自分になれない自分、弱い自分、それらもやはり今の自分に相応しい「分相応な自分」で、自分という個性です。それは誰でも同じなのですから心配はありません。「5月病」になりそうな人は、少し勇気を持って他の人に話かけましょう。あなたの周りにも「分相応な自分」を分ってくれる人がたくさんいますよ。

映画「小さな恋のメロディ」(Melody:1971) – Melody Fair

ビージーズ:Wikipedia
小さな恋のメロディ:Wikipedia

3 thoughts on “「若葉のころ」ビージーズ [歌詞和訳]:First of May – The Bee Gees”

  1. 寮にいた頃、同僚がこの映画とこの曲のことを話していました。当時私にはピンときませんでした。先日テレビで見てそして聞いて彼の気持ちが素直にわかりました。彼は47才で3人の子を残して亡くなりました。今の季節になると必ず思い出します。2019 5月

  2. ニコさん

    コメントありがとうございます!
    「若葉のころ」はビージーズの傑作ですね。流行歌として済ませてしまうには惜しいのでこの記事を書きました。これだけで短編小説・映画の味わいがある大好きな歌です。
    人生で一番好きだった人と一緒になれる人や、なりたかった自分になれる人は稀で、誰でも心の中に多くの感傷を持って年齢を重ねてゆきます。だからこそ若い人や他の人の恋愛や成功を応援したくなるのだと思います。また、そうありたいと思っています。

  3. 今日はこのサイトに巡り合えたことを本当に感謝いたします。
    厚かましくも、再びコメントをしてしまいました。
    解説を読んで、深く感動しました。

    この曲、流れている映画も大好きなので、30年以上前から、歌詞は知ってはいましたが、深い意味を理解できませんでしたが、今日、改めて解釈し、本当に美しく心の底から感銘しました。

    本当に愛したならば、二人が別れてしまったとしても、二人の心の中に、その愛は、消えないのですね。

    また、最後のコメントも、一番の心の闇の部分で
    そのように解釈に、納得し、慰められました。

    本当に素晴らしい方と、感動いたしました。感謝いたします。

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