ゴードン・ライトフット:Gordon Lightfoot – Early Morning Rain (Live in Chicago – 1979)

Early Morning Rain

In the early mornin’ rain with a dollar in my hand
And an aching in my heart, and my pockets full of sand
I’m a long way from home, and I miss my loved one so
In the early mornin’ rain with no place to go.

Out on runway number nine, big seven-o-seven set to go
But I’m out here on the grass where the pavement never grows
Well the liquor tasted good and the women all were fast
There she goes my friend, she’s a rollin’ down at last.

Hear the mighty engine roar, see the silver wing on high
She’s away and westward bound far above the clouds she’ll fly
Where the mornin’ rain don’t fall and the sun always shines
She’ll be flyin’ over my home in about three hours time.

This old airport’s got me down, it’s no earthly good to me
Cause I’m stuck here on the ground,
Cold and drunk, as I might be.
Can’t jump a jet plane like you can a freight train
So I’d best be on my way in the early mornin’ rain.

So I’d best be on my way in the early mornin’ rain

「朝の雨」Early Morning Rain(意訳)

早朝の雨の中、手に1ドル札を握り
心にはひとつの痛み、ポケットにはいっぱいの砂
故郷を遠く離れて、愛したあの人がとても恋しい
早朝の雨の中、行くあてもない

9番滑走路のはずれ、大きな707が出発の準備
でも僕は舗装されることもない草の上にいる
そうさリキュールは美味くて女達はみんな気まぐれだったさ
彼女は行ってしまう、そうさとうとう彼女も離れて行ってしまう

力強いエンジンのうなりが聞こえて、銀色の翼が上空に見える
彼女は西に向けて去った、遥か雲の上を彼女は飛んでゆくんだ
早朝の雨が降らないところ、そして太陽が何時輝いているところへ
彼女は僕の故郷の上を飛んでいるだろう、もう3三時間で

この古びた空港は僕を落ち込ませる、僕には何もいいことがない
だって僕は地面に立ち尽くして、
凍えて酔いつぶれて、そんなとこかもしれない
君が列車に飛び乗るようにジェット機には飛び乗れない
だから僕は自分の道のベストを行くんだ、早朝の雨の中

だから僕は自分の道のベストを行くんだ、早朝の雨の中

「朝の雨」(Early Morning)はカナダのシンガー・ソングライター、ゴードン・ライトフット(Gordon Lightfoot:1938-)が1964年に作曲し、1966年のデビュー・アルバム「Lightfoot!」に収録しました。
この歌を最初にレパートリーに加えたのは同じカナダのデュエット「イアン&シルヴィア」(Ian&Sylvia)で、続いてPP&M、ピーター・ポール&マリーやグレイトフルデッド、ジュディコリンズが1965年にカバーしました。当初これらのレコードはほどほどのヒットでしたが、前述のアーティストが気付いたように、曲と歌詞の良さから、時を経るとともに広くフォーク・ファンを中心に浸透して、根強い人気を得ることとなりました。エルヴィス・プレスリーがカバーしたのは1972年で、この歌の人気が広まった後ですが、ビッグ・スターがカバーしたことでフォーク・ソングを超えて、ポピュラー・ソングのスタンダードになりました。
ゴードン・ライトフットはオンタリオ州に生まれ、その音楽的才能を伸ばすために、1958年にロサンゼルスで音楽を学びました。その後1962年にカナダに戻って音楽活動を始めてTVの音楽番組やライブで活躍し、シンガー・ソングライターとしての才能を認められるようになりました。ゴードン・ライトフットは1963年にヨーロッパ・ツアーを終えて帰国した後に「Early Morning Rain」を作曲しましたが、曲調はピート・シーガーなどの影響を受けたアメリカン・フォーク・ソング調、曲想はロサンゼルス時代の思い出を元にしています。「Early Morning Rain」に歌われているボーイング707が離陸する空港はロサンゼルス空港だと云われています。

「Early Morning Rain」は基本的には恋人との別れを歌ったものです。しかし「早朝の雨が降らないところ、そして太陽が何時輝いているところ」やホーボー・ソングを想わせる「列車に飛び乗るようにジェット機には飛び乗れない」の言葉からは、それが雨に降られるようなものであろうとも、敢えて自分らしい生き方を選ぶ、だから(比喩として)ジェット機に飛び乗るような人生を選ばず、「だから僕は自分の道のベストを行くんだ」という、60年代に若者の間に芽生えた新しい人生観や価値の選択が伺われます。歌詞が主人公のこれからの人生の厳しさ、苦さを予感させ、青春時代のひとつの岐路を暗示させる点に、この歌の単なるラブ・ソングではない深さと魅力があります。

ベスト・カバーはこちら。紹介は略しますが、きっと好きな「Early Morning Rain」があると思います。

ピーター・ポール&マリー:Peter Paul & Mary – Early Morning Rain (1966)


エヴァ・キャシディ:Eva Cassidy – Early Morning Rain (1994)

Early Morning Rain:Wikipedia
Gordon Lightfoot:Wikipedia

2 thoughts on “「朝の雨」ゴードン・ライトフット:Gordon Lightfoot – Early Morning Rain”

  1. 工藤さん

    コメントありがとうございます。
    そうでした、思い出しました。浜辺の歌の「あした浜辺を さまよえば昔のことぞ しの(偲)ばるる…」と同じ言い回しでしたね。

  2. 朝の雨と書いて、「あしたのあめ」と読ませます。
    ほぼリアルタイムでこの曲を聴きましたが、このように読ませることに驚いたことを思い出しました。
    尚、「あした」は明日の朝という意味であり、昔は「あす」と区別されていたそうです。

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