「オールド・ファッションド・ラブ」(Old Fashioned Love)は古くはニューオリンズ、ディキシー・ジャズ、デルタ・ブルースとして親しまれた曲で、1923年にブロードウェイ・レヴュー「ランニング・ワイルド」(Runnin’ Wild)で使用された際に、ジェイムス・P・ジョンソン(James P. Johnson)が曲を整理し、セシル・マック(Cecil Mack)が歌詞をつけました。そしてこの歌が、「ストーミー・ウェザー」(Stormy Weather)で有名なレナ・ホーン(Lena Horne:1917-2010)が持ち歌として愛唱したことで、広く知られるナンバーとなりました。その後、ボブ・ウィルス(Bob Wills)がカントリー・ミュージックにアレンジしてヒットしたことで、ジャズとカントリー両方のスタンダードとなりました。カントリーでは最初のヴァースが省かれて、昔の恋を忘れないという一途な生き方を強調した、シンプルなラブソングになっています。
ディキシー・ジャズの雰囲気を残したものでは、ジャズ・ピアニストのディック・ハイマン(Dick Hyman)、モダン・ジャズならアルトサックスのベニー・カーター(Benny Carter)、デルタ・ブルースではアルバータ・ハンター(Alberta Hunter)などがカバーしました。 カントリーでは当然ボブ・ウィルス&テキサス・プレイボーイズ(Bob Wills & His Texas Playboys)がクラシックですが、スージー・ボガス & レイ・ベンソン(Suzy Bogguss & Ray Benson)のデュエットも明るく楽しいカバーです。これだけでも、一つの曲で5つの違った趣が楽しめます。それもこの曲が魅力的なメロディ・ラインを備えているからだと思います。
フィンガー・ピッキングのギター演奏で知られるジョン・フェイヒー(John Fahey)も1975年の同名アルバムでカバーしていましたが、残念ながら掲載できる音源がありませんでした。他にも多くのアーティストがカバーしているので、聴き比べるのも良いかもしれません。

歌詞の内容は、前述したラブソングという面と、ヴァースの部分で分るように、故郷や旧友を懐かしく想う、Old Fashionedな、少しセンチメンタルな古風な生き方、愛したものは決して忘れない強い心情を現しています。

「オールド・ファッションド・ラブ」、大掃除をしても古いものを捨てられない、「古い奴だとお思いでしょうが…」(Old Fashioned Songのフレーズ)という貴方のテーマソングに如何ですか?


ベニー・カーター:Benny Carter Septet – Old Fashioned Love (1957)


ディック・ハイマン:Dick Hyman – Old Fashioned Love


アルバータ・ハンター:Alberta Hunter – Old Fashioned Love


ボブ・ウィルス:Bob Wills & His Texas Playboys – Old Fashioned Love


スージー・ボガス & レイ・ベンソン:Suzy Bogguss & Ray Benson – Old Fashioned Love

【Most falks nowadays say old-fashioned ways
Should give place to things that are new.
But somehow I had is things that are old
Perhaps it’s an old-fashioned view.

I love my old books, the corners and nooks
Of my old home and old friends,
Old memories too, one love that is true
Lasting all through life it ends.】

I’ve got that old fashion love in my heart
And there it will always remain
Like an ivy clinging vine clinging closer all the time
Through these years and these tears just the same

Got that old fashion faith in my heart
And nothing can tear us apart
Dry land may turn to sea but there’ll be no change in me
Got that old fashion love in my heart

Instrumental

(Repeat)

(意訳)

【大方の人たちは近頃言うの、時代遅れのやり方は
新しいものに譲るべきだと。
でもどういう訳だか私は古いものを持っているの
たぶんそれは時代遅れな観点ね。

私は古い本、片田舎で辺ぴな
故郷の家や旧友たちを愛しているの、
古い思い出も同じよ、それが本当の愛なら
人生の終わりまでずっと続くの。】

私は心の中に時代遅れの愛を持っているの。
そしてそれは変わらずに残り続けるわ、
私の愛はツタのつるのように
何年ものあいだ、何時も少しづつまといついてくるの、
喜びと涙
まるで同じ。

私は心の中に時代遅れの信念を持っているの。
何も引き離すことはできないわ
もし砂漠が海に変わっても
私を変えることなんて決してないわ
だって私は心の中に時代遅れの愛を持っているから。

Instrumental

(Repeat)

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