歌詞

Something told me it was over
When I saw you and her talkin’
Something deep down in my soul said, ‘Cry, girl’
When I saw you and that girl walkin’ around

Whoo, I would rather, I would rather go blind, boy
Then to see you walk away from me, child, no

Whoo, so you see, I love you so much
That I don’t wanna watch you leave me, baby
Most of all, I just don’t, I just don’t wanna be free, no

Whoo, whoo, I was just, I was just, I was just
Sittin here thinkin’, of your kiss and your warm embrace, yeah
When the reflection in the glass that I held to my lips now, baby
Revealed the tears that was on my face, yeah

Whoo and baby, baby, I’d rather, I’d rather be blind, boy
Then to see you walk away, see you walk away from me, yeah
Whoo, baby, baby, baby, I’d rather be blind…

(意訳)

何かが私に終わりだと告げたのよ
私があんたと彼女が話しているのを見たときに
私の魂の奥底の何かが「泣きなさい、お嬢ちゃん」と言ったのよ
私があんたとあの女の子が歩き回るのを見たときに

ウーッ、私はむしろ、私はむしろ盲目になりたいわ、ベイビー
あんたが私から離れて行くのを見ることになるなんて、ねえ、ないでしょ

ウーッ、分ってるじゃない、私がどれほどあんたを愛してるか
私を残して行くあんたを見たくないわ、ベイビー
なんと言っても、私はちっとも、私ちっとも自由になりたいなんて思ってないわ、ないのよ

ウーッ、ウーッ、私はただ、私はただ、私はただ
ここに座って考えているの、あんたのキスやあなたの温かい抱擁を、そうよ
今私の唇の上にあったガラスの反射は、ねえあんた
私の顔の上の溢れた涙だったのよ、ええ

ウーッそれでベイビー、ベイビー、私はむしろ、私はむしろ盲目になりたいわ、あんた
あんたが私から離れて行くのを見る、離れて行くのを見ることになるんなら、そうよ
ウーッ、あんた、あんた、あんた、私はむしろ盲目になりたいわ…

エタ・ジェイムス:Etta James – I’d Rather Go Blind

ビヨンセ:Beyonce – Cadillac Records – I’d Rather Go Blind

60年代のシカゴ、ディープ・ソウルの歌手、エタ・ジェイムス(Etta James:1938-)が歌った「アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」 (I’d Rather Go Blind)です。
エタ・ジェイムスは、彼女の母親が14歳のときに、ロサンゼルスで生まれました。本名はJamesetta Hawkinsといい、Etta Jamesの芸名はファースト・ネームJamesettaを並べ替えて付けられました。彼女の人生は波乱に富んだもので、父親が分らぬ私生児として生まれ、幼い頃から実の母親の元を離れて、養母によって育てられました。5歳で教会の音楽隊でヴォーカルのレッスンを受け、1950年に養母が亡くなってからは、当時流行していたドゥー・ワップのガールズ・グループへの加入を経て、「ハーレム・ノクターン」で知られるジョニー・オーティスの元で働きました。この下済み時代は、彼女の作った歌の著作権の問題もあって、契約切れの1960年離れることになり、チェス・レコード傘下のレーベルと新たに契約しました。ここでファースト・アルバム、そして彼女の傑作アルバムでもある「アット・ラスト!」(At Last!:1961)をリリース、アルバム表題曲のヒットにより漸くスターダムへの道を得ました。その後、1960年代後半に数々のヒット曲を放ちましたが、チェス・レコードの創設者レナード・チェス(Leonard Chess)が1969年に亡くなったこともあり、同レーベルの衰退とともに、次第に人気を失ってゆきました。 また、彼女は若い頃から薬物依存(ヘロイン)もあり、体調と精神の不調を何度も経験しました。こうしたいきさつはチェス・レコードを題材にした2008年のアメリカ映画「キャデラック・レコード」(Cadillac Records)にエピソードとして描かれていました。
エタ・ジェイムスの一般的な人気は1960年代後半がピークでしたが、その後の彼女はブルース、R&B、ロックンロール、ジャズ、ソウル、ゴスペルなど幅広い音楽活動を繰り広げ、グラミー賞ベスト・ジャズ・ヴォーカル賞、特別功労賞、「ブルースの殿堂」(the Blues Hall of Fame)、「ロカビリーの殿堂」(the Rockabilly Hall of Fame)、ローリング・ストーン誌が選んだ「史上最も偉大な音楽家100人」の中に選ばれるなど、数々の栄誉を受けました。しかし70年代、80年代まで彼女の薬物乱用は止まず、その治療の日々と、90年代には極度の肥満にも苦しみました。2003年に胃のバイパス手術によって、体重を落とすことに成功し健康を回復、映画「キャデラック・レコード」によって再び注目を集め音楽活動を行っていました。2010年まではステージにも上っていたのですが、昨年の1月にアルツハイマー症が進行、また白血病も患っていると診断され、治療に専念するため、長い音楽活動から引退しました。

エタ・ジェイムスの人生が幸せなものだったかどうかは「人間万事塞翁が馬」の諺もあるように、誰にも分らないことです。それでもディープ・ソウルやブルース、R&Bが流れていた街で育ち、彼女のI’d Rather Go Blindが好きだった人間としては「頑張った良い人生だったね」と声を掛けたいと思うのです。ちなみに1月25日は彼女の74回目の誕生日になります。

さて、「I’d Rather Go Blindは、元はクラレンス・カーター(Clarence Carter)の歌で、エタ・ジェイムスはそのカバーです。歌詞の内容は意訳のとおり、若い女性が移り気な恋人の様子に失恋を予感している歌です。意訳は少し乱暴な言葉遣いにしました。この歌の英語の「You」「Girl」「Boy」などは、歌い方のトーンからくるニュアンスを日本語にしたものです。これはソウル版のド演歌です。元々ソウル・ミュージックにはそうした演歌に通じる要素があります。ですから、歌のイメージはこんな感じになります。(不適切な用語は原曲を重視したものです)この歌は女性が歌ったほうが似合うと思います。そこで、やはりエタ・ジェイムスが最高、言葉に感情の奥行きがあります。映画でのビヨンセも流石ですが、彼女の容姿と演技を加味しそうで、ここではこの程度の言葉にしておきます。

Etta James – At Last! (1960) (Full Album)
00:00 Anything To Say You’re Mine (1960)
02:32 My Dearest Darling (1960)
05:27 Trust In Me (1960)
08:22 A Sunday Kind Of Love (1960)
11:35 Tough Mary (1960)
13:56I Just Want To Make Love To You (1960)
16:57 At Last (1960)
19:52 All I Could Do Is Cry (1960)
22:45 Stormy Weather (1960)
25:48 Girl Of My Dreams (1960)

Etta James – I’d Rather Go Blind (Live)

【追悼・加筆】
エタ・ジェイムスが1月20日、カリフォルニア州リバーサイドの病院で死去しました。享年73歳、次の74歳の誕生日まで後5日でした。予感はありましたが、やはり聞きたくなかったニュースでした。

さようならエタ。今日は彼女を追悼して、もう一曲追加します。

Etta James – I’ve Been Lovin’ You Too Long 1997

エタ・ジェイムズ:Wikipedia
Etta James:Wikipedia

2 thoughts on “アイド・ラザー・ゴー・ブラインド [歌詞和訳] エタ・ジェイムス:Etta James – I’d Rather Go Blind”

  1. col さん

    コメントありがとうございます。

    I’d rather go blindは女性の情念、性(さが)を歌っていますよね。
    エタの歌唱にはそんなソウル、やりきれなさがあって、やはり他より抜きん出ていました。
    死去のニュースに接して、とても残念ですが、偉大な足跡と思い出を残してくれた最高の歌手のひとりでした。
    冥福を祈りたいと思います。

  2. はじめまして

    Jamesettaからのネーミングだったのですね
    知りませんでした

    I’d rather go blindはクラレンス・カーターのオリジナルとはいえ、エタの歌が最高ですね

    またお邪魔します

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