1960年代のアメリカのTVシリーズ「バットマン」でキャットウーマン(Catwoman)を演じた、歌手・女優のアーサー・キット(Eartha Mae Kitt :1927–2008)がカバーしてヒットさせた「ウスクダラ」(Üsküdara:Uska Dara)です。ワーナー映画のバットマン・シリーズの第2作「バットマン・リターンズ」でミシェル・ファイファーが演じる前までは、キャットウーマンと云えばアーサー・キットのはまり役として有名でした。独特のニヒリズムを感じさせたアーサー・キットは、歌手としても良い味わいがありました。最近では聴く機会が少なくなったので、また、キッチュなバットマンな世界観を愛するファンの一人として、今日は彼女を取り上げてみました。

「ウスクダラ」は、 トルコでは民族音楽として長く親しまれている歌で、トルコの有名なクラシック歌手サフィヤ・アイラ(Safiye Ayla:1907-1998)や、最近では、ピンク・マルティーニ(Pink Martini)もカバーしています。日本では江利チエミさんが歌ったエキゾチックな無国籍バージョンの歌詞のカバーがヒットしました。この無国籍ムードは昭和戦後歌謡のひとつの特徴でもありました。

「ウスクダラ」はイスタンブールの東側、対岸のユスキュダル(ウスキュダル区)のことです。トルコ語の歌詞では、この街に恋人(キャーティップ、民族衣装setreを着た役人でしょうか)に会いに来た娘の微笑ましい恋を歌っています。娘は恋人の凛々しい姿がお気に入りのようです。


ÜSKÜDAR’A – EARTHA KITT (Live 1967)


Eatha Kitt – Uska Dara

Üsküdara gider iken, aldýda bir yagmur.
Üsküdara gider iken, aldýda bir yagmur.
Kâtibimin setresi uzun etegi çamur.
Kâtibimin setresi uzun etegi çamur.

Kâtip uykudan uyanmis gözleri mahmur.
Kâtip uykudan uyanmis gözleri mahmur.
Kâtip benim ben kâtibin el ne karýsýr.
Kâtibime kolali da gömlek ne güzel yarasir

Üsküdara gider iken, bir mendil buldum.
Üsküdara gider iken, bir mendil buldum.
Mendilimin içine de lokum doldurdum.
Mendilimin içine de lokum doldurdum.

Kâtibimi arar iken, yanýmda buldum.
Kâtibimi arar iken, yanýmda buldum.
Kâtip benim ben kâtibin el ne karýsýr.
Kâtibime kolalý da gömlek ne güzel yarasýr.

(意訳)(適当ですみません…)

ウスクダラに行ったとき、雨が降っていた。
ウスクダラに行ったとき、雨が降っていた。
setreを着たキャーティップ(お役人さん)の長いスカートには泥がはねていた。
setreを着たキャーティップの長いスカートには泥がはねていた。

眠りから目覚めたキャーティップ、寝むそうな眼をして。
眠りから目覚めたキャーティップ、寝むそうな眼をして。
キャーティップは私の、私はキャーティップのもの、私が腕を組むの。
キャーティップの糊の利いたシャツはなんて美しいんでしょ。

ウスクダラに行ったとき、私はハンカチを見つけたよ。
ウスクダラに行ったとき、私はハンカチを見つけたよ。
ハンカチの中をlokum(お菓子)でいっぱいにしたよ。
ハンカチの中をlokum(お菓子)でいっぱいにしたよ。

キャーティップを探していたら、傍に見つけた。
キャーティップを探していたら、傍に見つけた。
キャーティップは私の、私はキャーティップのもの、私が腕を組むの。
キャーティップの糊の利いたシャツはなんて美しいんでしょ。


サフィヤ アイラ:Safiye Ayla-Uskudara gideriken
ピンク・マルティーニ:Pink Martini – Üsküdar’a Gideriken
雪村いずみ「ウスクダラ」 江利チエミのカバーとは歌詞が異なります。

「ウスクダラ」聴き比べの後は、アーサー・キットで好きな歌をもう一曲。ローリング・トゥエンティ(Roaring Twenties)を感じさせるような、慎ましくないAn Old Fashioned Girlの歌です。(個人的には隠れた名曲。)

Eartha Kitt – Just An Old Fashioned Girl (Live Kaskad 1962)

I’m just an old fashioned girl with an old fashioned mind
Not sophisticated, I’m the sweet and simple kind.
I want an old fashioned house, with an old fashioned fence
And an old fashioned millionaire.
I want an old fashioned car, a cerise Cadillac,
Long enhough to put a bowling alley in the back.
I want an old fashioned house, with an old fashioned fence
And an old fashioned millionaire.
I’ll stay weaving at my loom,
Be no trouble to my groom,
If he’ll keep the piles of money mounting.
In our cottage there will be
A soundproof nursery
Not to wake the baby while I’m counting.
I like the old fashioned flowers, violets are for me –
Have them made in diamonds by the man at Tiffany.
I want an old fashioned house, with an old fashioned fence
And an old fashioned millionaire.
I’m just a pilgrim at heart, oh so pure and genteel.
Watch me in Las Vegas while I’m at the spinning wheel!
I want an old fashioned house, with an old fashioned fence
And an old fashioned millionaire.
I’ll ask for such simple things when my birthday occurs:
Two appartment buildings that are labelled ‘Hers’ and ‘Hers’.
I want an old fashioned house, with an old fashioned fence
And an old fashioned millionaire.
I like Chopin and Bizet
And the songs of yesterday,
String quartets and Polonesian carols.
But the music that excels
Is the sound of oil wells
As they slurp, slurp, slurp into the barrels.
Our little home will be quaint as an old parasol,
And instead of carpet I’ll have money wall to wall.
I want an old fashioned house, with an old fashioned fence
And an old fashioned millionaire.

追加しました。

Eartha Kitt – 「証城寺の狸囃子」

Eartha Kitt:Wikipedia

2 thoughts on “ウスクダラ – アーサー・キット:Eartha Kitt – Üsküdara ・ Uskudara”

  1. webtex さん

    コメントありがとうございます。
    おっと「証城寺の狸囃子」忘れていました!
    追加しておきましたので楽しんでくださいね!

  2. アーサーキットという名を懐かしく思い出し、そして同時に彼女がユーモラスに歌っていた「証城寺の狸囃子」を思い出しました。
    あれが聞きたいですね!

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