「ターン、ターン、ターン」(Turn, Turn, Turn)は、ピート・シーガー(Pete Seeger、1919年5月3日 – 2014年1月27日)が旧約聖書「コヘレトの言葉」(新共同訳聖書:The Bible, The New Interconfessional Translation)にある言葉を引用して作曲した1959年の作品です。ピート・シーガーはこの歌を1962年にリリース、次いで1963年にジュディ・コリンズが彼女のアルバムでカバーし、その後多くのフォーク系歌手、グループがカバーしました。特に有名なものは1965年にフォークロック・バンド「ザ・バーズ」(The Byrds)がカバーしたもので、ビルボード26位のスマッシュヒットとなりました。
「コヘレトの言葉」は大まかに言うと、神の意志によって世の中の全てのことはあらかじめ定められたているという教えです。但し、ピート・シーガーはこの旧約聖書の言葉をそのまま取り入れたのではなく、独自の思想をこの歌に込めています。
「ターン、ターン、ターン」に引用された旧約聖書「コヘレトの言葉」は以下の通りです。

ECCLESIASTES (HOLLY BIBLE New Century Version)

There is a time for everything,
and everything on earth has its special season.
There is a time to be born and a time to die.
There is a time to plants and a time to pull up plants.
There is a time to kill and a time to heal.
There is a time to destroy and a time to build.
There is a time to cry and a time to laugh.
There is a time to be sad and a time to dance.
There is a time to throw away stones and a time gather them.
There is a time to hug and a time not to hug.
There is a time to look for something and a time to stop looking for it.
There is a time to keep things and a time to throw things away.
There is a time to tear apart and a time to sew together.
There is a time to be silent and a time to speak.
There is a time to love and a time to hate.
There is a time for war and a time for peace.

ピート・シーガーはこの言葉の「There is a time for everything」(すべてのことには時がある)という、あらかじめ定められた時=運命というものをそのまま受け入れたのではなく、人や社会の移り変わりの中で生きる意味を暗示させています。その言葉が各節の冒頭にある「To everything, turn, turn, turn. There is a season, turn, turn, turn. And a time to every purpose under heaven.」で、私たちは天国の下で為すべき目的を持って生きていると意味にも解されます。
古来、多くの人が世の無常感や喪失感を体験してきましたが、また同時に、世に多くの善意ある人たちがいることも実感して暮らしてきました。時は休むことなく移り変わってゆきます。無情な災害に対して何もできないことに無力感を覚えた方もいられると思います。しかし、そんなあなたにも「天国の下で為すべき目的」が必ずあり、世の中の誰かを支えているのです。こうした考えはキリスト教などの宗教に限ったことではありません。中国の「荘子」にも「無用の用」の言葉があります。一見何の役にも立っていないような物も立派に何かの役に立っている。」という思想です。ボランティア活動を行うことも大切なことですが、普段の生活、仕事や買い物を続けることも、そうした直接に支援される方たちを底辺で支えることになるのです。一見平凡と思える暮らしで築きあげてきたものの中にこそ前進する活力があります。経済=経世済民は人々を救う基本でもあります。そうした普段ながらの平凡な生活があなたにとっては余り意義を感じられないことであっても、広い世の中から見れば、あなたの「時」には大事な目的と意義があるのです。
より良く生きることに遅すぎるということもありませんが、時は待ってはくれません。「ターン、ターン、ターン」の最後の一行「A time for peace, I swear it’s not too late」の言葉のメッセージは今も生き続けていると思います。


Turn Turn Turn Pete Seeger Live Jan 2010
ピート・シーガーの年老いて尚健在だった頃の意気のある味わい深い歌唱です。


Judy Collins – Turn, Turn, Turn (1966)

To everything, turn, turn, turn.
There is a season, turn, turn, turn.
And a time to every purpose under heaven.
A time to be born, a time to die.
A time to plant, a time to reap.
A time to kill, a time to heal.
A time to laugh, a time to weep.

To everything, turn, turn, turn.
There is a season, turn, turn, turn.
And a time to every purpose under heaven.
A time to build up, a time to break down.
A time to dance, a time to mourn.
A time to cast away stones.
A time to gather stones together.

To everything, turn, turn, turn.
There is a season, turn, turn, turn.
And a time to every purpose under heaven.
A time of love, a time of hate.
A time of war, a time of peace.
A time you may embrace.
A time to refrain from embracing.

To everything, turn, turn, turn.
There is a season, turn, turn, turn.
And a time to every purpose under heaven.
A time to gain, a time to lose.
A time to rend, a time to sow.
A time for love, a time for hate.
A time for peace, I swear it’s not too late

(意訳)

全てのことに、廻る、廻る、廻る。
季節があり、廻る、廻る、廻る。
そして天国の下の全ての目的の時。
生まれてくる時、死ぬ時。
植える時、収穫の時。
殺す時、癒す時。
笑う時、むせび泣く時。

全てのことに、廻る、廻る、廻る。
季節があり、廻る、廻る、廻る。
そして天国の下の全ての目的の時。
築く時、壊す時。
踊る時、嘆き悲しむ時。
石を投げ捨てる時。
共に石を集める時。

全てのことに、廻る、廻る、廻る。
季節があり、廻る、廻る、廻る。
そして天国の下の全ての目的の時。
愛する時、憎む時。
戦争の時、平和の時。
あなたが受け入れることができる時。
受け入れることをためらう時。

全てのことに、廻る、廻る、廻る。
季節があり、廻る、廻る、廻る。
そして天国の下の全ての目的の時。
得る時、失う時。
引き裂く時、種をまく時。
愛するための時、憎しむための時。
平和のための時、私はそれが手遅れではないように誓う。

Turn! Turn! Turn!:Wikipedia

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