Henry Burr – In the Shade of the Old Apple Tree (1905)

ラグタイムの作曲作詞家ヘンリー・ウィリアムとエグバート・フォン・アリスタインのコンビの作品。1905年のチャートでは1、2位となる大ヒット曲でした。
現在では楽しい曲と知られているこの歌詞を読んでいただくと分かりますが。嘗て愛した亡くなった人への追慕を歌っているのです。つまり林檎の木の下にあるのは愛した人のお墓ということです。しかし他人はどの様に感じるかは人によりますが、自分の愛した人は心の中に生き続けているもの、だからこそ人は墓に詣で花を捧げ亡き人を偲んで語りかけるのです。
で、これが何時から(特に日本で)楽しい恋の歌に変わったのかは続きを読んでみてください。

In the shade of the old apple tree 歌詞

The oriole with joy was sweetly singing
The little brook was babbling it’s tune
The village bells at noon were gaily ringing
The world seem’d brighter than a harvest moon

For there within my arms I gently pressed you
And blushing red, you slowly turned away
I can’t forget the way I once caressed you
I only pray we’ll meet another day

I’ve really come a long way from the city
And though my heart’s breaking I’ll be brave
I’ve brought this bunch of flowr’s, I think they’re pretty
To place upon a freshly moulded grave

If you will show me, Father, where she’s lying
Or if it’s far, just point it out to me
Said he, “She told us all when she was dying
To bury her beneath the apple tree”

In the shade of the old apple tree
Where the love in your eyes I could see
When the voice that I heard, like the song of the bird
Seem’d to whisper sweet music to me

I could hear the dull buzz of the bee
In the blossoms as you said to me
With a heart that is true, I’ll be waiting for you
In the shade of the old apple tree

(意訳)

喜びをもってオリオール(高麗鶯)が優しく歌っていた
小さなせせらぎがその調べをさらさらと奏でていた
正午を知らせる村の鐘が陽気に鳴っていた
世の中は中秋の名月よりも明るく見える

そこで私は腕の中にそっとあなたを抱きしめた
すると顔を赤らめ、あなたはゆっくりと背を向けた
私は忘れることができない、あの嘗てあなたを愛したひと時
私はただ祈るばかり、私たちが何時の日にか会わんことを

私は本当に長い道のりを街からやって来た
そして、私の心が破れようと、私は勇気を持とう
私はこの花束を持ってきた、それらはとても可憐だと思う
その新しい墓標に捧げるのに

もしもあなたが私にお見せくださるなら、父(なる神様)よ、彼女が横たわる場所を
でももしそれが叶わぬことならば、せめてそこをお示しください
と彼が言った、 “彼女は死ぬときに、私たちにすべてを話しました
リンゴの木の下に彼女を埋葬してと

あの古いリンゴの木の陰
そこであなたの瞳の中の愛を見ることができた
その時に私はその声を聞いた、鳥の歌のように
私に甘い音楽をささやくような

私は蜂の鈍い羽音を聞けた
咲き誇る花の中であなたが私に言ったように
真心を込めて、私はあなたを待っています
あの古いリンゴの木の陰で

アメリカ映画”Vote For Huggett”(1949)での若き日のぺトラ・クラーク(Petula Clark)の歌唱
戦後になって、アメリカでも恋の歌に変わったようです。こうしてみると戦前の日本人のほうが早くにこの歌の魅力に気付いたのでしょうか?
舶来歌謡が大好きだった当時の新しいもの好きにとっては、悲しい部分は省略してラグタイムあるいはハワイアン調の明るい曲調の部分を、言ってみればイイとこ取りで楽しんだのだと思います。

In the shade of the old apple tree

In the shade of the old apple tree,
Where the love in your eyes I could see,
Where the voice that I heard,
Like the song of a bird,
Seemed to whisper sweet music to me,
I could hear the dull buzz of the bee
In the blossoms as you said to me,
“With a heart that is true,
“I’ll be waiting for you,
In the shade of the old apple tree.”

あの古いリンゴの木の陰で
そこであなたの瞳の中の愛を見ることができた
そこで私はその声を聞いた
鳥の歌のように
私に甘い音楽をささやくような
私は蜂の鈍い羽音を聞けた
咲き誇る花の中であなたが私に言ったように
真心を込めて
私はあなたを待っています
あの古いリンゴの木の陰で

こちらが今も日本で一般的に広く知られている歌詞
作詞柏木みのる:三根徳一編曲 昭和12年(1937)

林檎の樹の下で – ディック・ミネ

伊東ゆかり – 林檎の木の下で

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