Petula Clark ‘ This Is My Song’1967 Music by Charles Chaplin

「This Is My Song」はチャーリー・チャップリンが監督したマーロン・ブランドとソフィア・ローレン主演の映画「伯爵夫人」(A Countess from Hong Kong)の挿入歌です。
映画は、マーロン・ブランドとソフィア・ローレンという当時の大スターを主役にしましたが、二人の息が合っているとはいえず、興行的にも失敗しました。しかしこの映画で使われた「This Is My Song」はチャップリン自身が作詞作曲したもので、1967年にペテュラ・クラークが歌って全英ヒットとなりました。

チャーリー・チャップリンは個人的な愛情が人間の善意の源だと信じていた人です。その小さな愛が集まって世界が平和になるとも信じていました。しかし現実的には世界の政治的な力は、個人の愛を超えて世界を動かしています。赤狩り(レッド・パージ:Red Scare)のためにハリウッドを追われて、イギリスに渡ったチャップリンは身に染みてその現実を知っていました。最後の監督作品である「伯爵夫人」で「This Is My Song」の歌に託して「愛」の意味を伝えようとしました。何気なく聴けば一人の女性に向かって歌うラブソングです。でも人称を複数に変えて聴くことでチャップリンがこの歌に託した想いが鮮明になると思います。
善意ある正しいたった一人さえいれば世界は悪くはならないよ、その一人は君で、これが私が残す君への歌。この意味を歌詞から汲み取って聴いてほしいと思います。

※解説
赤狩りとは1950年代にアメリカを席巻した反共産主義の思想統制・社会運動・政治的運動で、共和党の上院議員のジョセフ・マッカーシーの提唱したもので「マッカーシズム」と呼ばれました。これは本質的には当時の冷戦による、核戦争への恐怖が生みだしたもので、最終的には全米に蔓延した集団ヒステリー状態、中世の魔女狩りの様相を呈し、隣りに住む人や、同じ職場の同僚、あらゆる階層さえ信じられないという状態まで進捗しました。特に人々の関心を集めたのがハリウッドの映画産業で、大スターたちが公聴会で詰問される様子が放映され、さらには多くの人たちがハリウッドから追放されました。チャップリンはこの一人となりました。この状況に異を唱えた一人がジャーナリスト、エドワード・R・マローでマッカーシズムの矛盾を批判し、自由の本質を報道しました。そして彼に続く人々によって赤狩りの熱狂はようやく沈静に向かいました。

This Is My Song 歌詞

Why is my heart so light
Why are the stars so bright
Why is the sky so blue
Since the hour I met you

Flowers are smiling bright
Smiling for our delight
Smiling so tenderly
For the world, you and me

I know why the world is smiling
Smiling so tenderly
It hears the same old story
Through all eternity

Love, this is my song
Here is a song, a serenade to you
The world cannot be wrong
If in this world there’s you

I care not what the world may say
Without your love there is no day
So Love, this is my song
Here is a song, a serenade to you

I care not what the world may say
Without your love there is no day
So Love, this is my song
Here is a song, a serenade to you

【This Is My Song 意訳】

どうして私の心はこんなに明るいの
どうして星たちはこんなに輝いているの
どうして空はこんなに青いの
私が君(たち)に会った時から

花々は明るく微笑んで
私たちのために喜びで微笑んで
とても優しく微笑んで
この世界に向けて、僕と君(たち)に

僕は知っているよなぜ世界が微笑んでいるのか
微笑んでいるとても優しく
それはいつも変わらない古い物語に聞こえるよ
ずっと変わらないものだね

愛、これは私の歌
ここにひとつの歌がある、ひとつの君(たち)へのセレナーデ
世界は間違って在ることはできません
もしこの世界に君(たち)がいれば

私は世界が何と言っているかは気にしない
君(たち)の愛がないなら日々もない
そう愛、これは私の歌
ここにあるのはひとつの歌、ひとつの君(たち)へのセレナーデ

私は世界が何と言っているかは気にしない
君の愛がないなら日々もない
そう愛、これは私の歌
ここにあるのはひとつの歌、ひとつの君へのセレナーデ

Petula Clark 「This Is My Song」 1967

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